1:はじめに
1.2:経緯
このツールを組もうと思ったのは2つの経緯からです。
一つめは、TXT2HTMLこと「テキストをHTMLにしてワード移植を楽するぞ!ツール」でいろいろ書き出していた時の話です。
TXT2HTMLを使えば、テキストベースでHTMLが書けるので、デザインの統一などがいろいろ楽になりました。
が、そちらの説明書に書いた通り、いろいろ書式を指定してもスクリーンリーダーや音声ブラウザ軍団はことごとく無視します。
そこで、HTMLなんだから自分でうまく読ませる研究でもしてみるか!と思い、今回のソフトを組みました。
二つめは、最近耳たぶ疲れてきたなぁ、という思いからです。
そこで、聞きやすくなるにはどうしたらいいかな?といろいろ考えました。
しかしデイジー図書は、作るのがものすごく面倒です。
そこで、間にスリープ処理を入れて、フレーズやセクションの自動分割機能に頼れば楽になるだろう?と思いました。
1.3:特徴
@ HTMLファイルの読み上げ
HTMLファイルを合成音声(SpeachAPI5)で読むことができます。
読み上げ時には、HTMLタグに合わせて効果音を鳴らしたり、声の速さや高さが調節されたりします。
A キー操作によるナビゲーション
ちまたの音声ブラウザに搭載されているような見出しジャンプなどの機能があります。
リンク・見出し・リスト・テーブル・入力フォームはもちろん、リスト項目やフォーム部品、ランドマークへのジャンプができます。
またこれらのジャンプ機能を使った時、カーソルがどのくらい移動したのかを教えてくれます。
一応リンクをクリックすれば、リンク先へ飛べますので、簡易ブラウザ的な使い方はできます。
B 音声読み上げに特化した設計
このソフトは、音声での使いやすさにこだわって設計しました。
- 機能に制限はありますが、PC-TalkerやFocusTalkなど、日本で一般的に普及しているスクリーンリーダーでもソフトを使うことができます。
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音声と効果音の音量バランスを変更できます。
効果音がうるさくて音声が聞こえない!という問題を防ぐことができます。 -
一つの段落が長い文を読む時には、自動的に文中の句読点で複数行に分割します。
普通のGUIでは画面が折り返されているのですが、音声ではそれ一気に読むので、長くて待ちきれない&覚えきれないという問題が起こるからです。 -
音声でのフィードバックを充実し、基本的なキーを押せば何かしら読めるようにしました。
音声で操作するソフトだから、音声が鳴らない場面を作ったら、それはフリーズと同じだからです。