※ このコンテンツは、極度のネタバレを含んでいます。なので閲覧をされる方は、ストーリーを一度は味わって下さい。
* 風の遺跡入り口にて
エクール:
凄い数の足跡… どれも新しい感じだわ。
ネロ:
スウィットで聞いた話では、たくさんの学生が入って行ったらしいよね?
エクール:
ずいぶん変わった実習ねぇ。教官、何考えてんだか…
ネロ:
あの時の友達にも会えるかなぁ…
エクール:
会うとは思うけど、教官に見つかるとまずいわよ。
ネロ:
そっか。僕ら、本来ならここに行っちゃいけないんだったっけ?
エクール:
でも、今の道を戻ったところで、他に行く所もないわよ。それに、味方だっているはず。ともかく、入ってみましょう。
* 遺跡の中間地点にて
広い空間に出た…
周りには学生達がいる…
学生 A:
ん?誰か来たぞぉぉ!
エクール:
あらら、こんなに早く会うとはねぇ。
学生 B:
この人達、いったい?
ネロ:
あ、そう言えば、服装違ったんだ。
エクール:
ちょっと待って、ネロ。
何だかみんな、様子がおかしい…
ネロ:
おかしい?
エクール:
ねぇ、私の事誰だかわかる?
学生 E:
え?いきなり何言い出すんだい?僕ら、初めて会ったじゃないか?
学生 F:
そうだよ。そっちこそいったい誰なのさ?
学生 C:
もしかして、教官が言ってた、モンスターっってのだったりして?
ネロ:
ちょ ちょっと待ってよ。僕らの事を覚えていないなんて…
学生 B:
確か、人に見えても、危害を加えてくる人はみんなモンスターだって言ってたよね?
学生 G:
この人達、武器持ってるよ。このままじゃ、あたし達殺されちゃうかも!
エクール:
な 何よ、それ!何で同級生を殺さなきゃいけないのよ!
学生 A:
同級生?君達と僕らが?
学生 G:
そんな人達、いたっけ?
学生 B:
いやぁ、ぜんぜん見た事もないし、出席簿にも書いてないよ。
ネロ:
そ そんな!名簿はともかく、見た事ないなんて上段やめてくれよ。
学生 C:
どうでもいいから、やっつけちゃおうよ。そしたら、教官から褒めてもらえるかもよ。
学生 D:
賛成。自分達の命は自分達で守るんだぁ!
ネロ:
うわぁ!魔法剣がいっぱい!
エクール:
こんなに短い期間の間に、みんな凄い訓練を受けたのね…
ネロ:
エクール、感心している場合じゃないよ。何とかしないと!
* 学生達を二度倒すもしくは敗れて
ネロ:
ひえぇ~!いっぱいい過ぎて、とても身がもたない。
???:
こっちへ!早く!
エクール:
ん?あなたは?
???:
いいから、早く来て!
ネロ:
わ わかった!
???:
ここまで来れば、大丈夫だよ。
エクール:
フィー… あなた、フィーよね?
フィー:
覚えててくれたんだ。エクール。
ネロ:
えぇと、フィー?あぁ、そっか。エクールとは仲良しだったんだっけ?
フィー:
そうだよ。同じサークルの中だけどね。
エクール:
ねぇ、アレはいったい、何が起こったの?みんな、私達の事を覚えていないみたいだったけど?
フィー:
アレは多分、誰かに記憶を洗脳され、あなた達の事を忘れさせられたみたい。
ネロ:
そ そんな事を!
エクール:
まさか、サスペンスショック?
フィー:
詳しくは知らないけど、おそらく並みの魔法でではないと思う。あそこまで記憶を破壊するのに、サスペンスショック程度ではとうてい無理なはずだよ。
ネロ:
でも、どうしてそんな事をする必要があったんだろう…
エクール:
そういえばフィー、あなたはなぜ、私達を助けてくれたの?あなたもあそこにいたでしょう?
フィー:
多分、運が良かっただけだと思う。初め、遠くにいたからよくわからなかったけど、二人がそこにいた。だから、助けた。
ネロ、話はエクールから聞いてあるよ。上官達が、どういう意図を持っているのかはわからない。少なくとも、単なる追放ではなく、無性にあなたを消したいと考えている。
ネロ:
そんな…
エクール:
それで、ネロの味方になりそうな学生を、あぁやって洗脳したって言うの!
ひどい!ひど過ぎるよ。そんなの、人間のやる事じゃない。
フィー:
エクール。落ち着いて。まだ、みんなは生きている。それに、今上官の元に直接行くのは、確実に命取りだよ。
ネロ:
でも、どうしよう…
フィー:
それにしてもエクール、なんでこんな所に?
エクール:
そっか。フィー、そこまでは知らないんだったね。実は…
フィー:
なるほど。魔法を使えるようになるために、各地の魔法主の所を回っているんだ。それは、単なる逃亡生活よりはずっとマシだね。
ネロ:
逃亡生活、それは納得できないなぁ~。
フィー:
どっちにしても、これで私も、二人の仲間入りだね。事実がわかった今、あそこに行く気にはなれない。
フィーが仲間に加わった!
エクール:
ありがとう、フィー。よろしくね。
フィー:
私は、二人に比べたらたくましくないかもしれないけど、よろしく。
* 遺跡奥部のオーブの前にて
辺りはやたらとまぶしく輝いている。また、中にクリスタルオーブが浮いている…
エクール:
この光、すっごくまぶしい。せめて、少しでも和らげないと進めないよぉ~。
* オーブを壊して
ネロ:
光がだんだん消えていくよ。
フィー:
これで安心して進めるね。
* 風の遺跡 最奥部にて
エクール:
ここが一番奥かな?
フィー:
あそこに裁断があるよ。きっと、風の魔法主様に会えるかもしれないね。
??:
そこまでだ!
ネロ、脱走は楽しんでいるかな?
ネロ:
で 出た!上官!
上官:
ほぉ、フィーも一緒にいたか。まぁ人数など問題ではないが。
エクール:
上官。何で、ネロを追放したんですか?
上官:
ほぉ、エクール。お前も、前とはずいぶん変わったようだが、そんなに知りたいのかな?
ネロ:
上官。教えて下さい。僕の何がいけないんですか?魔法ですか?
上官:
ほぉ、薄々感じていたか。そうだ。お前の魔法がいかんのだよ。
ネロ:
わかりました。じゃぁ、僕は自力で魔法を習得します。そして、そして、上官の前で見せます。
上官:
んむ?まだわかっていないようだな。自分の立場を。
ネロ:
立場?
上官:
まぁいい。立場もわからんやつには、うってつけの薬がある。受け取れ!
フィー:
こ これは!
上官:
雷の魔法獣、プラズマ。風の力を持つ。
ネロ:
き 消えた!
エクール:
何言ってるのかよくわかんないけど、少なくともコレって…
モンスターを置いて逃げてるじゃない!
フィー:
危なかった…
ネロ:
結局、上官は戻って来ないね…
エクール:
もういいわよ。少なくとも、あんなのを置いていなくなるって事は、あなた確実に狙われているってのはわかったわ。
ネロ:
魔法…
フィー:
ショック、大きかったんだね。上官から正面向かって言われて…
エクール:
た 確かに…
でも、立場っていったい…
????:
落ち着け、ネロ!
ネロ:
今の声は?
フィー:
風の魔法主、ウィング!
風の魔法主 ウィング:
その通り。先ほどのお前たちを、ずっと見ていたぞ…
エクール:
見てたんですか?だったら、助けて欲しかったですよぉ~。
風の魔法主 ウィング:
それはできない。何しろ、我が試さんとしていた事を、あの者がやったのだから。
ネロ:
え?上官がですか?
フィー:
確か、プラズマは、風の魔法主が作ると言う神獣の一種でしたよね?
風の魔法主 ウィング:
さよう。あの者は、お前達を試していたのだ。そして、その事は、私が試す事と同じだ。
ネロ:
それでは、どの道僕らは、あのプラズマと戦っていたんですか?
エクール:
へぇ~。って、ぜんぜん答えになってないわよ。私が聞いているのは、どうして見るだけにしてたのですか?って事よ。
風の魔法主 ウィング:
魔法主とて、あの者とお前達の間に入る事は禁じられている。それだけの事だ。
フィー:
確かに、横から入るのは常識的に間違っているね。エクール、納得できた?
風の魔法主 ウィング:
もし、納得ができないなら、正式にプラズマと戦うかな?
エクール:
そ それは嫌です。さすがに、今度は身がもちません。
風の魔法主 ウィング:
ネロよ。お前は必ず、魔法を使えるようになるだろう。
ネロ:
それ、本当ですか?ありがとうございます。
エクール:
あの、いったいいつ使えるようになるんですか?
風の魔法主 ウィング:
その前に、これをたくそう。試すがいい!
風の魔法主 ウィングの力を得た!
エクール:
なぁるほど。確かに、これが一番早いわね。
フィー:
どうやら、自分には、風の力も託されていたようだね。
エクール:
凄いじゃない、フィー。おめでとう。
ネロ:
で 出なかった…
エクール:
もう、期待して損したじゃないのよ。ウィング様、もう少しはっきり言って下さいよ。
風の魔法主 ウィング:
我がわかる事は、ネロには一つ、強大な力が託されているという事。それだけだ。
エクール:
う~ん、強大な力ねぇ。まっ、それが確実なだけマシかな?
ネロ:
ありがとうございます。僕、他の所へも行ってみます。
魔法主は姿を消した…
フィー:
ともかく、無事に魔法主に会えてよかったね。
ネロ:
にしても、上官がこんな所に来るなんて、いったいどうしたんだろうか?
エクール:
確かにそうよねぇ。前までは、学園にこもりっぱなしだったもんね。
フィー:
もし、ネロ一人を殺すのが目的だったとしたら、あまりにも大げさな事をやり過ぎているね。
ネロ:
案外、金欠で遺跡探索だったりして?
エクール:
それ、物凄く可能性は低いけど、説明にはなるかも?
ネロ:
だってあそこ、実際にそんなにお金なかったもんね。
フィー:
それで落ち着いていられるなら、そう思っていれば。
エクール:
今の、すっごくきっつぅ。
ネロ:
(フィー、冷静だなぁ。)
エクール:
と ともかく、今日はもう寝ようよ。夕方になっちゃったし。
ネロ:
そうだね。