※ このコンテンツは、極度のネタバレを含んでいます。なので閲覧をされる方は、ストーリーを一度は味わって下さい。
* 魔法学園にて
一方、ここは魔法学園…
ネロ:
ん んん…
ここは…
みんなは…
牢屋だろうか…
上官:
よぉう、ネロ君。気分はどうだね?
ネロ:
こ これは、いったい!
上官:
君達が、月の塔に行ったのを聞いてな。少し話でも聞かせてもらおうと思ったのだよ。
ネロ:
は 話ですか?
だったら、どうしてこんな所に、しかも一人にしてるんですか?
上官:
そうか?そんなにそこが気に入らないか?
ネロ:
気に入らないも何も。どう見ても、これは牢屋じゃないですか?
上官:
そうだ。そして、残りの者には用はない。無用な者を連れて来て、私に何の特があると言うのだね?
ネロ:
ぼ 僕を、いったいどうするつもりなんですか!
上官:
なぁに。ちょっと魔法が使えるようになったか、見せていただくだけだ。
さぁさぁ。その場からでいいから、やってみたまえ!
ネロ:
僕に、魔法を使わせるためだけに、ここに連れて来たんですか!
上官:
そう言う事だよ。つべこべ言わずに、使ってみたまえ。
どうした、ネロ!迷っていても、君は使う運命なんだ。
ネロ:
上官。僕はまだ、魔法は使えません。
上官:
ほぉ。そんなに躊躇しているか。
ならば、私が使わせてやろう!
ネロ:
うわぁ!
上官:
ふむ。まだ使えないのだな。
まぁいい。あの力が目覚めていないのならば、我が足元にも及ぶまい…
ネロ:
ん んん…
上官:
おはよう、ネロ君。気分はどうかね?
ネロ:
上官、教えて下さい。
上官は、どうして僕に手をかけようとしているんですか?
そして、今呼び戻したなら、なぜ初め、追放したんですか!
上官:
ふん。魔法が使えないお前に語るほどでもないわ。
ネロ:
わかりました。じゃぁ、僕はもっと修行します。魔法が使えるまで…
だから、ここから出して、みんなに合わせて下さい!
上官:
ほぉ。お前ほどの者が、あの者とそれほどにまで共にいたいと言うか。
ネロ:
みんな、僕と共に歩む事を決断してくれた仲間なんです。一人として、不要な事はありません。
ネロ:
?
上官:
そんなに出たいなら、さっさと出るがいい。そして、あの者達の元へ行くがいい!
尤も、すでに知っているだろうが、お前の思い通りに学園が動いているはずはないだろうな。ハッハッハッハッハッ!
ネロ:
上官。いったい、何を考えているんですか?
僕らは、上官の手の平の上で、ただ踊らされているのではありません。
自分達のために学園へ通い、魔法を習得し、共存のために歩んでいるんですよ。
上官:
空想は空想に過ぎず…
ネロ:
上官、待って下さい!
また、わけのわからない事を言って、消えちゃった…
おっと、こうしちゃいられない。みんなを、探さないと…
確か、上官が言うには、僕だけを学園に連れて来たんだ。つまり、3人は…
* チェリーの元まで行けた場合
何かが閉じ込められている…
ネロ:
お おんなのこ?
女の子:
あ、君、ここの人?
ネロ:
ここ?
女の子:
今度は何をするの?
ネロ:
何をって、別に僕は、何もしないけど…
女の子:
えっ、じゃ、ここにいる人じゃないのね?
ネロ:
もしかして君、君もここに連れて来られたの?
女の子:
うん。
ネロ:
そうなんだ。
女の子:
ねぇ、ここから出して?
ネロ:
あ、そうなのか。わかったわかった。
女の子:
ありがと。最近、連れて来られたんだけど、ひどい目に会わされてて、出たかったの。
ネロ:
でも、ここから出ただけじゃダメだよ。この学園から出ないと。
女の子:
わかってる。だから、今からここを出る。
ネロ:
そうだ。僕も、出るところなんだ。よかったら、一緒に来るかい?
女の子:
うん。一人じゃ不安だから、お願い。
ネロ:
もし、よかったら、名前… いいかな?
女の子:
あたしチェリー。スールの南にいたの。よろしく。
* チェリーに会う前に倒された場合
ネロ:
(だ だめだ…)
魔法使い A:
な なんだ!
???:
わっ、何やってるのよ!ひっどい。
魔法使い B:
な 何を!
魔法使い C:
は 速い!
???:
生きてる?
ネロ:
…… お おんな の …… 子 ……
女の子:
あっ、ケガしてる。あたし、治してみるから、じっとしてて。
ネロ:
た 助かった… ありがとう。
女の子:
うん、いいの。大人が子供に剣を振り回すの、あたし大ッキライなの。
ネロ:
君、もしかして、ここの人?学生には見えないんだけど…
女の子:
えっ、あたし違うよ。ココに連れて来られてひっどい目に会ったから、ココ出たいの。
ネロ:
そ そうなんだ…
(あの上官はもしかして、こんな子にも用があったんだろうか…)
女の子:
ねぇ君さ。君、ココの出口知ってる?あたし、あっちこっち探しても見つからないの。
ネロ:
えっ、あっ、出口?知ってるよ。
女の子:
そうなの!じゃ、出口どこにあるか教えて。
ネロ:
じ 実は僕も、出口を目指してるんだ。よかったら、一緒に行こうよ。
女の子:
あっ、それいい。一人より楽しい。一緒に行く。
ネロ:
もし、よかったら、名前… いいかな?
女の子:
あたしチェリー。スールの南にいたの。よろしく。
* 魔法学園の出口にて
??:
そこまでよ!
ネロ:
わっ、教官!
教官:
あなた達、脱走すると、どうなるか知っているのかな?
ネロ:
(この教官も、やっぱり僕の事を覚えていないのだろうか…)
教官:
さぁ、今なら痛い目には会わずに済むわよ。そこでおとなしくこっちを向いていなさい。
チェリー:
どうしよう… 出口はすぐそこなのに…
ネロ:
チェリー。教官には悪いけど、少し寝ていてもらおう。そうしないと、出られないよ。
教官:
ふ~ん。子供が、大人に打ち勝てると思っているんだ。なら、見せてもらいましょう!
チェリー:
この人、凄く頑丈そう。あたしの力じゃ無理かも…
ネロ:
あの教官は、守りは固いけど、木属性の魔法には弱いんだ。チェリーは、使えるから大丈夫だよ。
教官:
(な 何… この子、なぜ私の弱点を…)
(いや、仮に愛称が悪くても、無力ではない。それに、魔力が弱ければそれまで…)
* 教官を倒して
教官:
つ 強い…
ネロ:
チェリー。ありがとう。おかげで、無事に出られたよ。
チェリー:
いえ、こちらこそ出してくれてありがと。それじゃ。
チェリーと別れた…
ネロ:
教官。もう、僕の声は届かないんですか…
教官:
その声は…
ネロ!
ネロ:
はい。
教官:
いったい、何がどうなっていたの…
ネロ:
教官、誰かに洗脳されていたんです。きっと。
教官:
洗脳…
ネロ:
おっと。僕、ここに長くいてはいけないんです。他の人に捕まるのもまずいし、仲間も僕を探してるんです…
教官:
エクール達ね。
ネロ:
えっ、知ってたんですか?
教官:
一応ね。ネロが逃亡したって話で聞いてたけど、アレは嘘でしょう。
ともかく、確かに今の君は、ここにいるべきではなさそうね。早く、行きなさい。
ネロ:
はい。それじゃ、お元気で…
教官:
自らが魔法の洗脳下にあったとは… 私も、教官失格かな…
こうして、ネロはエクール達がいると思われる、セルターネスを目指して走り続けた…
* ミルタウンの宿で休んで
その頃…
フィー:
ようやく、ナムアシティだね。
エクール:
ここには、ネロはいないみたい…
ダンガ:
ちっ、やっぱミルタウン南まで行くってわけか。
エクール:
ネロ… 無事でいて…
フィー:
そうだね。彼がいないと、ここまで来た意味もないし。
エクール:
意味なんてどうだっていいのよ!
フィー:
な 何するのさ、いきなり!
エクール:
もし、ネロに何かあったら… それだけで、十分なの。
ダンガ:
何切れてんだよ、エクールちゃん。少しは落ち着かないと、見つかるものも見つからねぇぞ。
エクール:
だ だって…
フィー:
とりあえず、ここにはいないみたいだし、先を急ごう。
エクール:
う うん…
* ファンムー港にて
ネロ:
あっ!
エクール:
ネロー!
ネロ:
エクール!ここまで来たの?
ダンガ:
そういう事さ。あの時はすまなかったな。
エクール:
学園に捕まったんだから、きっと学園にいるはずと思って、急いでここまで来たの。
ネロ:
ごめん、みんな。心配かけて。
エクール:
いや、アレはあなたのせいじゃないわよ。だってアレ、卑怯じゃない。
ダンガ:
全くそうだぜ。アイツら、今度会ったらたっぷりお返ししてやる。
フィー:
ともかく、これで元通り。生きていたのも幸いだったね。
エクール:
ところで、次はどこへ行く?
ネロ:
えぇと、ムングの指輪とかはどうなった?
フィー:
無事だよ。だから、あの塔へはもう行く必要はないね。
ダンガ:
セルターネスから南に歩けば、炎の谷があるぜ。あそこには、炎の魔法主がいるそうだ。
フィー:
確かにそうだけど、けっこう距離があるよ。
エクール:
そうなの?
ネロ:
あぁ、アリュアックの近くか。確かに途中に村も通るし、妖精の森も通らないといけないね。
エクール:
それ、物凄く遠いじゃん。
フィー:
でも、残念ながら、他にいい道はないよ。海はあるけど、そこへ船が出るわけではないと思う。
ダンガ:
あの辺、炎の魔力の影響か何かで、水が温かいんだろ?船にとってはつらい環境そうだな。
エクール:
仕方ないわね。わかりましたよ、」歩きますよ、歩けばいいんでしょ?
ネロ:
そ そんな風に言われてもなぁ。
フィー:
でもネロ、凄いね。一人でここまで歩いて来たんだから。
エクール:
え?
そうだったわね。
確かに、ミルタウンからここまで歩くのは、とっても大変な事だ。
ダンガ:
おや?どうしたんだい?エクールちゃん?
エクール:
ちゃ ちゃん付けしないでよ!
フィー:
せっかくの雰囲気が、一瞬で崩れちゃったね。
ダンガ:
だぁ、そいつはねぇぜ。俺はただ、急に黙り込んだから、どうしたかなぁってさ。
エクール:
ん、いいの。気にしないで。
ネロ:
気になる…
フィー:
まぁまぁ、雑談はこれくらいにしてさ。今日はもう休もうよ。お互いに疲労が貯まって苛々しているかもしれないし。
エクール:
フィー、本当に冷静ねぇ。
ネロ:
でも、フィーの言う事は正しいよ。今日はもう休もう。