※ このコンテンツは、極度のネタバレを含んでいます。なので閲覧をされる方は、ストーリーを一度は味わって下さい。
* 雪原の洞窟最奥部にて
ネロ:
ここが一番奥か…
ダンガ:
特にこれといったものは見当たらないな。
セリウス:
意外と期待外れだったな。
エクール:
アレ?チェリーちゃん、どうしたの?
チェリー:
ココ… まさか…
ネロ:
ここが、どうかしたのかい?
クレアー:
何!
セリウス:
どうした!クレアー!
ダンガ:
今、すげぇ痛そうな音したな。
クレアー:
痛い…
セリウス:
気配を感じない… 今のは、モンスターのイタズラか?
フィー:
全く気づかなかった。ブラックボウルだろうか?
ダンガ:
ぐっ…
ネロ:
ダンガさん、しっかり!
ダンガ:
今、何かが俺にぶつかってきた…
エクール:
単なるモンスターのイタズラでもないのかなぁ?
チェリー:
みんな、落ち着いて。
セリウス:
これが落ち着いていられると思うのか?チェリー。
ネロ:
そうだよ。二人も傷を負った仲間がいるのに、気配も何もないなんて、おかしいよ。
チェリー:
だから、一度落ち着いて。下手に動くと、かえって危険よ。
フィー:
チェリー。どういう事?
クレアー:
人の動きを感知して、襲って来る魔物がいるという事でしょうか?
ネロ:
ってそれじゃ、僕らずっと動けないよ。どうしよう…
チェリー:
落ち着いて。あたし、何とかするから。
えいっ!
???:
ふ~ん、やるじゃない。
ネロ:
今の声は、いったい…
チェリー:
あたし達は、敵意は持っていない。だから、姿を現して!
ダンガ:
お 女だと!?
クレアー:
あなた、いったい何者なのですか?
???:
私は昔、無力の精と呼ばれていた者…
フィー:
なんだって!
ネロ:
無力の精!
エクール:
あなたが?
無力の精:
あなた達、本当に敵意がないなら、その上から離れなさい。
ダンガ:
その上?この石版みたいなのか?
無力の精:
急に手をかけたのは謝る。これは、世界の力を保つ石。下手をすれば、全ての存在が抹消される。
クレアー:
無力の精は確か、物体の存在を司るという話を聞いた事があります。ですが、実体はその石版だったのですか?
無力の精:
そういう事にしておきましょう。私は、それを守る事で、この世のバランスを保つのが使命。だから、それを他のものに犯されてはならないの。
ネロ:
そうだったんですか?僕ら、ぜんぜん知りませんでした。
無力の精:
普通なら、知らなくてもいい事。むしろ、犠牲者を出したくないから、知られる事は望まない。
ダンガ:
なぁるほど。そりゃ、失礼したな。
エクール:
ところで、無力の精って、何でそんなに動きが速いの?ぜんぜんわからなかったわ。
チェリー:
確かに速いわね。また、存在を司るから、自らの存在を空気と同化する事も可能なの。
セリウス:
そうか。そりゃ見えないな。
ネロ:
質量保存の法則も滅茶苦茶だね。
フィー:
ネロ。魔法の世界でそれを言っても仕方ないよ。
ダンガ:
じゃ、俺たちは帰るぜ。ここにいても仕方ない事は十分にわかったんだ。
* リーフと対面していない場合
ネロ:
ちょっと待って、ダンガさん。
無力の精:
ネロ。あなた、魔法が使いたくて、ここまで来たなんて思ってるでしょ?
エクール:
そっか。無の魔法主様だから、ネロ、もしかしたら何とかなるかもしれないわね。
ネロ:
そうなんです。僕、魔法は使えるのでしょうか?
無力の精:
ネロ。あなたには、私の持つ力を使う事はできません。
ネロ:
えっ!
無力の精:
あなたには、私の力と反射する最大の力がある。もし、私の力を身に付けようとすると、確実に命を失う。
ネロ:
最大の力?
フィー:
無の力は、誰もが使えると聞いた事はありますが、それではないとなると、いったいどんな力ですか?
無力の精:
それは、私が答えるまでもない。ネロ、答えはあなた自身が見つけるの。
チェリー:
んじゃぁ結局、ネロは魔法は使えるの?使えないの?
無力の精:
使えるようになります。それも、あと少しで。
エクール:
無力の精様。こんな事言うのもなんですが、もうその台詞、聞き飽きたの。もっと具体的に説明して。
無力の精:
それはできない。私が答えを言うと、ネロは不幸になるかもしれないから。
フィー:
ネロが、不幸になるんですか?なぜ?
無力の精:
ネロの持つ力はあまりにも巨大過ぎるから。だから、自分でその鍵を見つけないと、その力は暴走する。
ダンガ:
んだよ、力が暴走だと。魔法が、勝手に肉体を洗脳するとでも言うのか?
無力の精:
そういう事になります。
ネロ:
僕に、そんな力が…
エクール:
う~ん、納得しにくいけど、ともかく核心がわかったのね。
ネロ:
うん…
セリウス:
ネロ君?まさか、不安になったのかな?
チェリー:
じゃ、とりあえず深緑の森に行って、安全に答えを探しましょ。
ダンガ:
そうだな。もともとそのためにこの雪原に来たんだ。
* リーフと対面している場合
無力の精:
ネロ。そこでじっとしてて。
ネロ:
えっ?じっと?
無力の精:
ウィブルが私と話したがってる。
フィー:
ウィブル?生命の魔法主、ウィブル?
セリウス:
確か、深緑の森で話は聞いたが…
インズ:
久しぶりね、ウィブル。
ウィブル:
インズ… お前より先に、私が滅ぶとはな…
インズ:
そして、あなたはこの子にひっそりと隠れていたのね。
あなたを求めているものが今もいるんでしょう?そのために、彼はそんな運命を背負っている。
ウィブル:
そうだ。彼が生まれたおかげで、私はかろうじて、世に存在を止めた…
そして、お前の言う通りの事が起こったようだ…
インズ:
あなたは彼を不幸にした。彼の本来の魔法を破壊し、おまけに命を危険にさらした。それはわかっているわね。
ウィブル:
あぁ。だから、彼のために、尽くすつもりだ。それが、我に存在を与えてくれた者への誓いだからな。
インズ:
もう一つ。あなたは決して、自分の意思で彼を動かしてはならない。たとえ、彼があなたを拒絶しようと…
ウィブル:
そうだな。もし拒絶すれば、静かに実を消そう。その時は、お前と会う事もなくなるだろう…
インズ:
もう会う事はないと思ってたけど、話せてよかった。
ウィブル:
彼らがここに来て、お前と会ったのは、おそらく縁があったのかもしれないな。
さて、もうそろそろ、彼を開放してくれ。私の力を失っている状態では、彼は非常に危険だ。
エクール:
ネロ、しっかり…
ネロ:
ぼ 僕、いったい…
無力の精:
ネロ。ありがとう。久しぶりに、ウィブルと会えた。
さぁ。ここで長いはしていられない。わかっているわね。
セリウス:
そうだな。ネロ君。最後の戦いに行こう。
ネロ:
はい。ありがとうございます。
* 生命の杖を受け取る
無力の精:
そうだ。せっかくだから、私がウィブルから預かった物をあげる。この杖は、あなたならきっと使えるはず。
生命の杖をもらった。