2-2 E1 草原で狩り

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「ユー様、おはようございます。」

「ナビー。今日もよろしく頼む。昨日言った通り、E1で狩をするぞ。」

「はい。E1 始まりの草原 ですね。先導しますか?」

「あぁ、頼む。」

ログアウト中に、食事や情報収集を済ませた。約3時間ぶりにログインだ。

ログインすると、ゲーム内の時計は早朝だった。 5時27分 と出ていた。

ゲーム内は現実の4倍の速さで時間が進む。このため、現実で3時間を過ごすと、ゲーム内では半日経過するのだ。

それと、ログアウト中に、小手で腕全体を覆う場合のデメリットについて調べた。

結果、使用した素材や制作方法によっては、腕を曲げ伸ばしするような行動にマイナス補正がかかる場合があるようだ。

なお布や柔革など柔らかい素材なら、店売りや初心者が製作したものでも問題は無いとのことだ。

ただし、腕を伸ばした状態で固定することに意味のある武器もあるため、意図的にそういう作り方をするケースはあるとのこと。

例えば、俺も習得した「魔力拳」技能を育てると、手や腕に刃状の魔力をまとわせて相手を切断する「腕刃」なる技が解放される。これを使う場合、腕全体を固定して覆う小手があると、刃を出しながら回転したりダイナミックに切り込んだりできるそうだ。

というわけで、ナビーの先導に従い、東門から外へ出る。

「E1 始まりの草原に入りました。」

「よし。じゃ、草むらに入って敵をおびき出して狩るぞ。」

「わかりました。ご武運を。」

東の草原地帯にやってきた。

ここは、採取物が少ない代わりに、狼やゴブリンなどが多く見られるとウィキにある。

どちらもモンスターとしては弱いが、エンカウント率が高めなので、数をこなしたい時に重宝するそうだ。

なお、処理にもたつくと群れられるので、走り回って狩りをするか、群れに対応できる範囲攻撃の採用が推奨されるとのこと。

草むらに入ってしばらく歩くと、横から近づいてくる足音がする。鳴き声もだ。

「ギャギャギャ!」

人ではない声もする。動画で聞いたゴブリンの声だ。

杖を収納し、相手の方を向いて防御姿勢で構える。

「ギャギャ!」

棍棒を薙ぎ払ってきたようで、横から直撃した。

だが、衝撃は少ないので問題無い。位置も把握できたので接近し、強撃を打ち込む。

「ギャッ!」

相手にダメージは与えたが、吹き飛んだ感触は無い。そのまま通常攻撃を打ち込む。

そして、触鑑定も試みる。

ゴブリン:

Lv: 1

種別: モンスター、ア人

HP: 42%

状態: 敵対

説明: 始まりの街近辺に生息しているゴブリン。畑に侵入することが多いため、見つけたら駆除が推奨されている。腕の力が強い。

「ギャギャッ!」

ゴブリンが腕を振り上げたようだ。

振り上げた腕を右手で掴み、棍棒を振りにくくする。棍棒は振り下ろされたが、速度が遅いので問題にならなかった。

そして、左手で強撃!

「ギャギャーッ!」

「ゴブリンを倒した。経験値を4獲得しました。」

「棍棒を入手しました。」

アナウンスが聞こえた。棍棒の振り下ろしを阻止できたのは良かった。

癒気で減ったHPを回復し、同じスタイルで狩りを続行する。

今度もゴブリンだったが、問題なく倒す。

「ゴブリンを倒した。経験値を4獲得しました。」

「レベル1に上がりました。」

「古びた木綿を入手しました。」

初めてのレベルアップだ。

レベルが上がると、初期設定したパラメーターに沿ってステータスが上昇する。

まとめウィキによると、上昇量は、初期値の10%。例えば体力15の俺は、レベル10で30、レベル20で45になるだろう。

まとめウィキに記載のあった最高レベルは75だそうだ。1年もプレイされているのに75というのは、レベル差により経験値量が変化するシステムに起因している。要はザコを狩りまくっても一定以上には強くなれないのだ。

現在のマップでは、レベル3までは等倍の経験値がもらえる。が、そこから減っていき、レベル8からは経験値が0になる。

このため、ウィキではレベル4~5くらいになったら、次のマップへ進むことが推奨されている。俺も、これに従おうと考えている。

その後、5時間ほどかけて狼やゴブリンを狩っていった。結果は以下の通りとなった。

名前: ユー

HP: 100%

MP: 28%

状態: なし

所持金: 850p

満腹度: 40%

レベル: 4

経験値: 12/144

体力: 21

魔力: 14

筋力: 12

防御: 22

精神: 12

知性: 22

敏捷: 2

器用: 4

技能:

適性: 体術2, 魔力拳1, 気留術2

技術: 触鑑定2

支援: 捕獲握力強化

耐性: 空腹耐性

特質: 盲人, 鈍感, 効果変化 欠損, 正々堂々

体術: 強撃, 足払

気留術: 癒気, 瞑想

魔力拳: 魔拳

装備:

獣革のナックル, 木綿の服, 獣革の小手, 獣革の靴, 綿布の靴下, 銅の首飾り

足払: 掴んでいる相手を転ばせる

瞑想: 集中する間、MPの回復を促進。

新しく、足払と瞑想が使えるようになった。

足払いは、ゴブリンのように2足で歩く敵には有効だ。強撃を打ち込む時間を作るのに役立つ。

瞑想は、MPの回復速度上昇なので、持久力が増した、といった所だ。

魔力拳については、数回、魔拳を試したが、今の所顕著な変化は無い。ただ、スライムやゴーストを狩るために必要になるものなので、今後伸ばす予定だ。

なお、満腹度の減少が明らかに遅いのは、空腹耐性の効果だ。

盲人は、何をおいても時間がかかるもの。故に、満腹度の減少を抑える手段は欲しかった。無くても携帯食を多く持てば良いし、安全な習得方法も確立されているので、優先度はそれほど高くはなかった。が、食費も浮くので、あると便利な技能だ。

とりあえず、鎧などの耐久力が半分になったことを通知するアラートが鳴ったし、皮やお肉、ゴブリンの装備という素材も集まったので帰ることにしよう。

耐久力のアラートは便利だ。半分や25%などで通知させることができる。狩に熱中していると、その辺りはわからなくなるものなので、動画でも多用されていた。

「ナビー。始まりの街へ戻る。先導してくれ。」

「わかりました。まずは交通路へ戻ります。こっちへ来てください。」

いつの間にか、交通路からけっこう離れていたらしく、戻る間にも数対のモンスターに襲われ、返り討ちにした。

結果、始まりの街に戻るまでにレベルは上がらなかったが、追加で素材を入手できた。まとめると以下の通りだ。

アイテム:

携帯食 X 5

ポーション X 2

獣肉 X 6

獣皮 X 8

獣骨 X 5

鋭い牙 X 4

棍棒 X 4

古びた布切れ X 5

錆びた銅帯 X 5

さすが、エンカウント率が高いとされる場所だ。40近くモンスターを狩っていたことになる。

ほとんどは素材アイテムだが、棍棒と布切れ、銅帯は一応装備することができる。

それぞれ触鑑定してみた。

棍棒:

種別: 武器・メイス

説明: 木製のメイス。古びているため、使用するなら修復するべきだろう。

古びた布切れ:

種別: 防具・アクセサリー

説明: 首にかけるなどして着用。防御力、耐久力は心もとない。

錆びた銅帯:

種別: 防具・軽装

説明: 腹部に巻き付けて装備する鎖状の装備。装備するなら修復するべきだろう。

始まりの街のゴブリンは、なぜどの個体も、こんなボロボロの装備をしているのだろう?

いや、ピカピカの新品装備のゴブリンが、始まりの街の外周を闊歩されても困るだろうけれど…

なお、ポーションについては、一度3匹ほどに群れられた状態でHPが40%ほどまで減ったため使用した。癒気での回復が間に合う状態ではあったが、使いやすさを知ることを優先した。

ポーションは、飲むか傷のある個所に振りかけてHPを回復させる薬品だ。どちらでも回復量はそれなりにあるが、10秒くらいかけて回復するので、HP50%などのタイミングで使用するべきだろう。

なお、ポーションは飲んだ方が回復量は多い。ただ、振りかけた場合には、該当部位の回復効果が増す。俺の場合、「効果変化 欠損」を適応しているので、HPに余裕がある時には、傷のある部位に振りかけるべきだろう。

今回は大雑把に体に振りかけたが、べたつきは無かった。しかもすぐに乾いたので、濡れたというような感覚は一瞬だったし、臭いも無かった。動画によるとほんのりと甘味があるらしい。機会があれば引用も試そう。