3-3 武具屋で装備更新、明日からの予定

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ナビーの先導を受けながら、武具屋へ向けて歩く。

村の中は、ゴブリン祭りという状況に反して、平和だった。街や村が襲われたりするわけではないし、プレイヤーにしても、もう慣れたという話だろう。

「武具屋に到着しました。入り口はこっちです。」

目的の建物に着いたらしい。

村に入った時、鉄を鍛えている音がしたので、武具屋は近くにあるのか?と思っていた。しかし、少なくとも今は、鉄を鍛える音は聞こえない。休憩中なだけかもしれないが。

そのまま、ナビーの先導に従い進むと、杖は木にぶつかった。扉のようだ。

正面に取っ手が2つあるので、開き扉タイプだろうか?そう考えながら握って押してみると開いた。

中に入ったが、返事が無い。

「ユー様、こっちです。」

そのままナビーの元へ歩いていく。

「ん?何だい?」

反応する人発見。おばちゃんっぽい。

「あぁ、ゴブリン素材の買取りをお願いしたい。」

要件を告げてみる。

「ほほぉ。その様子だと、インベントリー持ちの冒険者かい。」

「そうだ。」

「とりあえず、どんな物が入っているんだい?あんたの様子だと、隣街から狩りながら渡ってきたって感じじゃないか。」

いきなり全部出すとごちゃつく、といった所だろう。卸す予定の物を挙げてみる。

古びた布切れ X 6

棍棒 X 4

錆びた銅帯 X 3

布切れ X 8

布の腰巻 X 5

錆びた銅の剣 X 5

錆びた鉄の剣 X 1

壊れた銅斧 X 4

壊れた銅槌 X 6

銅槍の穂先 X 2

錆びた銅の盾 X 3

錆びた鉄の盾 X 2

鉄の短剣 X 4

銅の斧 X 2

木の矢 X 31

「やはり多いね。でも、銅や鉄は今需要があるんだ。一通り買い取るから、刀剣類から出しとくれ。」

ということで、言われた通り、少しずつ出していく。

ほとんどは壊れているため、金属に戻して使うらしい。

「買取りだが、合わせて9500pだね。だいたいのは銅に戻す必要があるから単価は下がってるが、問題無いかい?」

「あぁ。そういうことなら問題は無いぞ。」

ということで売りさばいた。15000pを超えたので、しっかり装備を揃えられそうだ。

「それと、装備の買い替えをしたい。ナックル、小手、ブーツ類は扱っているか?」

「あんた、その様子だと盲人だね。なら、その辺にあるとは言いずらいね。持ってくるから待ってな。」

本来は、店内にあるものから適当に選んで持ってくるスタイルだったらしい。

さすがにそれだと、店内を宛もなく徘徊することになる。なので、お言葉に甘えることにした。

鉄の爪:

種別: 武器・ナックル・爪

説明: 爪の取り付けられたナックル。体術の攻撃力を変化させ、斬撃や刺突性の攻撃にする。

価格: 3800p

鉄のナックル:

種別: 武器・ナックル

説明: 鉄制の拳具。体術による攻撃力を増幅する。

価格: 3200p

ゴブリンキラーグローブ:

種別: 武器・ナックル

説明: ゴブリンの素材を集めて制作された特別なナックル。攻撃力は低いが、ゴブリンに対し特効を有する。

価格: 5000p

銅の小手:

種別: 防具・小手

説明: 銅板を用いて制作された小手。硬くて丈夫。

価格: 1800p

鉄の小手:

種別: 防具・小手

説明: 鉄板を用いて制作された小手。銅よりも防御に優れるが重量がある。

価格: 2600p

獣革の膝宛:

種別: 防具・膝

説明: 腿から膝の辺りに装着する防具。防御力は低いが、柔軟で扱いやすい。靴と合わせて装備することが可能。

価格: 800p

銅の膝宛:

種別: 防具・膝

説明: 腿から膝の辺りに装着する防具。靴と合わせて装備することが可能。

価格: 1500p

銅の具足:

種別: 防具・ブーツ

説明: 銅板を取り付けた防具。膝付近までを覆うことができる。重いが、防御力に優れる。

デメリット: 足を使用する技能の効果低下(小)

価格: 2100p

重量に問題が無ければ鉄のナックル、鉄の小手、あとは膝宛は有力だろう。ブーツも悪くは無いが、膝宛ほどの魅力を感じない。

「鉄のナックル、鉄の小手は身に着けてみても良いだろうか?扱いに問題が無ければ両方欲しい。」

「かまわないよ。あと、そこに綿があるから。パンチなんかも試してみるといい。」

許可も得たので着用してみる。そして、試し打ちを試みる。

確かに腕が重くなった気はする。ただ、重さが増したことも合わさり破壊力も増しているという実感がある。

また鉄の小手だが、そんなに分厚い小手ではないし、内側に布が巻き付けてある。だから、腕を動かすのに邪魔にならないようだ。

続いて、膝宛も試してみる。

革の膝宛は問題なかったのだが、銅の膝宛は、足のバランスが変わる印象が強く、難しそうだった。

実際の所、膝で受ける攻撃とは、遠距離攻撃や投げ技になるだろう。前者は正々堂々で弾けるし、後者は、むしろ金属との相性が良くない。

念のため銅の具足も試した。だが、試しに投楽の姿勢を取った所で察した。特別な理由が無ければ、足のバランスが極端に変わる装備は避けた方が良いと。

「うん。決まった。鉄のナックル、鉄の小手、獣革の膝宛を購入したい。それと、残りの防具の耐久度回復を頼みたい。」

「わかったよ。修復費用も加えると、合計7600pって所だね。」

「修復に1000p?そんなに状態が悪いのか?」

「あぁ。外でずいぶん暴れていたみたいだね。」

きっと、スパーリングとボス戦の影響だろう。スパーリングはこれからもやることになるだろうが…

残金は8090pだ。そうなると…

「よし。ゴブリンキラーグローブも購入しよう。」

ということにした。

現在のお祭りなら元が取れる、ということもあるが、単純に殲滅力が求められる時に使えるからだ。

まとめウィキによると、「キラー」の名の付く武器による特効の内容は、以下の2つだ。

  1. 武器や防具での受けを100%貫通する
  2. 与ダメージが2倍になる (攻撃力が低いので、鉄のナックルの1.3倍程度)

例えば、ゴブリンシールダーのシールドを正面からぶん殴っても、本体に大ダメージを与えることが可能になる。こいつの処理には時間がかかっていたのでうれしい効果だ。

また攻撃力2倍については、鉄のナックルとの比較であって、今まで装備していた獣革のナックルなら、本当に2倍の威力になる。この辺りのファイターでも投落などの技で一撃決着かもしれない。

もちろん、試着して、問題が無いことも確認した。若干、手の大きさに合わなかったが、それは治してもらえるということだ。

「感謝する。良い装備が揃えられた。」

「そりゃよかったよ。そうそう。ゴブリンキラー系は、ヤツらに有効だ。だが、手入れを忘れて壊してしまうことが多いみたいだよ。冒険者相手だと言っても無駄なことが多いが、一応、気をつけるんだよ。」

「なるほどな。ゴブリン狩に熱中して… というやつだな。心得るとしよう。」

おばちゃんから、修復された防具を受け取り、店を出る。

もう、時間もちょうど良いな。今日はログアウトして、明日から平原に挑むとしよう。

ただ、少し時間も余ったので、ナビーと話でもしようか。

「ナビー。今起きているゴブリン大発生は、どのくらい続くと思うか?」

「本日のギルドで発表されていた情報では、あと3日ほど続くようです。明日、平原の南西にある ゴブリンの巣 が現況となっており、腕利きの冒険者を派遣することが決まっています。その冒険者による掃討が終了するのが、3日後の予定です。」

「腕利きの冒険者か。その人たちって、どれくらい強いんだ?」

「冒険者ギルドで派遣を予定している冒険者のランクはD、発表されているレベルは20前後です。」

「レベル20か。それはまた、場違いな強さだな。」

レベル20とは、次のマップ「S3 港町へ続く野道」でプレイヤーが上げられる上限レベルだ。しかも、通常はレベル18が最大であり、特別な戦いをこなした場合にレベル20に届く。

このゲームは、レベル絶対主義とは言えない所はある。しかし、少なくともレベル上限まで鍛えている冒険者が、そのレベル帯のマップで通じないはずが無いのだ。

レベルに上限があるように、技能や技にも成長上限がある。それを開放するためには、次のマップへ進まなければならない。つまり、マップ3で上限レベルまで鍛えているのなら、相応の技能や技を持ち合わせている、と言えるのだ。

なお、例外的なのは、主に生産職だ。単純に戦闘をする想定のステータスでない場合がある。また、生産活動で経験値を得られ、新しいマップ等から持ち込まれた素材でレベルアップできるシステムとなっている。故に、「レベル40だが 始まりの街から外に出たこと無い、HP、防御、敏捷を切っているのでゴブリンにワンパンされる」みたいな職人がいてもおかしくないのである。

「ユー様は、明日は S2 ミーミ平原 で、一日ゴブリン狩の予定ですか?」

ナビー側から聞いてきたぞ。これは…

「一日中というのは、たぶん武具の耐久力の問題で無理だな。でも、鍛えるために、できるだけ戦うつもりだぞ。」

「わかりました。腕利きの冒険者が向かったという巣には向かいますか?」

「いや、その予定は無いな。レベル20の冒険者とは自力が違うので、彼らと共闘する必要も、競う必要も無い。俺はあくまでも、平原を歩き回って、近づいてきたゴブリンと戦うことにするよ。」

「わかりました。ご武運を。」

「いつも助かってる。そろそろログアウトするから、明日な。」

「はい。」

今後のことに胸を躍らせつつ、俺はログアウトした。

名前: ユー

種族: ヒューマン

職業: 武僧

性別: 男

称号: [下級拳士], 異界の旅人, 夢見る者, 第1マップ突破者

HP: 100%

MP: 100%

状態: なし

所持金: 3090p

満腹度: 90%

レベル: 8

経験値: 106/517

体力: 27

魔力: 18

筋力: 16

防御: 28

精神: 16

知性: 28

敏捷: 3

器用: 5

技能:

適性: 体術8, 魔力拳4, 気留術5, 魔法(土1, 水1)

技術: 触鑑定4, 精神集中1, 受身4

支援: 捕獲握力強化, 逆境を超える心, 不動の守り

耐性: 空腹耐性

特質: 盲人, 鈍感, 効果変化 欠損, 正々堂々

体術: 強撃, 足払, 投落, 連撃, 反撃

気留術: 癒気, 瞑想, 強化

魔力拳: 魔拳, 魔盾

土: 纏土, 集土

水: 纏水, 集水

装備:

鉄のナックル, 銅編の下級武道着, 銅編の革帽子, 鉄の小手, 獣革の膝宛, 獣革の靴, 綿布の靴下, 銅の首飾り