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19:33 無事に村に帰ってきた。
武具屋に立ち寄り、戦利品の売却と耐久値の回復を行なう。
「おやおや?ゴブリンキラーグローブ、ちゃんと持って返ってきたじゃないか。」
「そうだな。このグローブには助けられた。明日も挑みたいから、壊すなんてもったいない。」
収入は、差し引き17200pとなった。鉄の武器がけっこう出たのだ。
「それにしても、ずいぶん使い込むね。一日でここまで来るということは、あんた、攻撃を受けすぎじゃないのかい?」
「そうだな。俺には、相手の攻撃を避ける術がほとんど無いんだ。体質的に、そういうことには向いていないらしい。だから、防御で受け止めるスタイルなんだ。」
「なるほどね。そうだ。あんた、こいつを買わないかい?」
守り石の首飾り:
種別: 防具・アクセサリー
説明: 魔法のアクセサリー。装備品の耐久度減少を軽減(微)
価格: 10000p
「これは、魔法のアクセサリーか!」
「そうだよ。先日、掃討されたゴブリンの巣から出てきたアイテムでね。あんたなら役立つと思うよ。」
「そうだな。防具が壊れるリスクは少ない萌芽いい。ぜひ買わせてもらおう。」
まとめウィキに、この首飾りが掲載されている。装備品の消耗を10%軽減する、という検証結果があった。
俺は守り石の首飾りを購入すると、銅の首飾りの代わりに着用した。
その後はギルドの食堂へ向かい、満腹度を回復、ログアウトした。
なお、今夜の食事は、パン+シチュー+鳥の串焼きにした。
翌日も、ゴブリン狩に勤しんだ。やることは同じだったのでほぼ割愛する。
今日は、推定ゴブリンメイジに2回、そして、確定ゴブリンメイジに1回遭遇した。もちろん、確定したゴブリンメイジとは、先日のアーチャーのように、なぜか接近戦をしてきたヤツだ。
1回目は、歩いていたら地面がだんだん濡れてきたことで把握した。「水球」を何度か打ち込まれたためだった。だが、MPが切れて逃げたのか、しばらくすると周囲が濡れる現象は無くなった。
2回目は、途中から風が吹き付けるような違和感を感じた。「風球」を打ち込まれていたようだ。だが、どこにいるのかわからない内に、その違和感もなくなってしまった。
3回目は、また風の違和感だった。ただ、風が強かったのと、近くでギャッギャと騒いでいたので、近づいてみたら、杖で殴られた。そこで位置判明。触鑑定の後、強撃で始末した。
ゴブリンメイジ:
Lv: 9
種別: モンスター、ア人
HP: 100%
状態: 敵対
説明: 魔術に覚醒したゴブリン。風の球を作り、狙撃してくる。
どうやら、鑑定時の説明文は、モンスター全体の特徴だけでなく、対象としたモンスターの特徴も反映するようだ。ピンポイントに「風の球」と付いている。
何はともあれ、平原で出会えるゴブリンには一通り出会えたと思う。指揮官系など特殊なゴブリンは、巣の中にしかいなかったはずだからだ。
あっと、一つ忘れていた。草むらで、とうとうヤツと出会った。
グリーンスライム:
Lv: 7
種別: モンスター、スライム
HP: 100%
状態: 敵対
説明: 粘液状のモンスター。踏んだり触ったりすると、溶解液で反撃してくる。
歩いていると、ねばっこい何かを靴で踏んづけた感覚があった。
その時点で、スライムの可能性を考え、纏土を発動。
構えていると、靴の上に登ってきた。そして、足首に湿っぽさを感じたことで確定。
足を後ろに戻し、かがんで、掴み、触鑑定をしつつ土の魔拳!それで無事に倒せた。
グリーンスライムは、スライム最弱であるとともに、かなり小さい。そのため、全身を包み込むみたいな危険な行動も無い。
まとめウィキでは、草むらにいると見えずらいため、移動中に踏みたくないなら草むらを避けるかブーツを装備するべし、倒す時は打撃NG、といったまとめられ方をしている。
ようするに、モンスターというよりは、罠のチュートリアルのような扱いなのだ。踏んづけるまで反応無いし、踏んでもたいして被害が出ないのだ。
そんなスライムを、今日は3匹も踏んづけた。昨日はなんで踏まなかったんだろう?
こうして2日目の狩が終わった。戦いの成果は、以下の通りとなった。
名前: ユー
種族: ヒューマン
職業: 武僧
性別: 男
称号: [下級武僧], 異界の旅人, 夢見る者, 第1マップ突破者
HP: 74%
MP: 31%
状態: なし
所持金: 28100p
満腹度: 40%
レベル: 11
経験値: 22/968
体力: 31
魔力: 21
筋力: 18
防御: 33
精神: 18
知性: 33
敏捷: 4
器用: 6
技能:
適性: 体術9, 魔力拳6, 気留術6, 魔法(土4, 水4)
技術: 触鑑定4, 精神集中1, 受身4
支援: 捕獲握力強化, 逆境を超える心, 不動の守り
耐性: 空腹耐性
特質: 盲人, 鈍感, 効果変化 欠損, 正々堂々
体術: 強撃, 足払, 投落, 連撃, 反撃, 掴撃
気留術: 癒気, 瞑想, 強化, 帰療
魔力拳: 魔拳, 魔盾, 爆拳
土: 纏土, 集土, 土槍
水: 纏水, 集水, 水槍
装備:
鉄のナックル, 銅編の下級武道着, 銅編の革帽子, 鉄の小手, 獣革の膝宛, 獣革の靴, 綿布の靴下, 守り石の首飾り
掴撃は、掴んだ相手に手や足、あるいは体でラリアットをかける技だ。投げ技に分類されるが、地面にたたき付けないため、受け身が取りずらいのが特徴だ。
帰療は、状態異常の回復を早める技だ。集中することで、自身にかかっている身体、及び精神系の状態異常の回復を早めることができる。自分にしか使えないが、マヒや気絶、未了などの最中にも使用可能だ。
爆拳は、拳の正面に小規模の爆発を起こす技だ。爆発の範囲が狭いため単体攻撃には違いないが、攻撃範囲は拳より広く取れる。
土槍、水槍は、本来は槍を発射できる魔法だ。だが、魔力拳下ではドリルパンチみたいな状態になる。突属性を複合したパンチになるので、スライムにも通る。
それと、称号が変化したが、これは、プリーストと戦った成果だ。
下級僧侶:
効果: 駆け出しの僧侶を意味する称号。回復、治療に関する技能が向上(微)。
下級武僧:
効果: 下級僧侶、下級拳士の複合称号。各称号の効果を引き継ぐ。
「下級拳士」と「下級僧侶」の称号を得ると、効果を統合した称号の習得が可能だ。そして、上位互換でもあるので、俺は当然表示称号を変更したぞ。
狩の後は武具屋にて修復と素材売却。
素材売却で18500も儲けた。ウハウハだ。
「おや?靴がだいぶボロボロだね。スライムでも踏んだかい?」
「やはりボロボロか。不運だが、踏んでしまったようだ。」
「それなら、こいつなんてどうだい?スライムを混ぜた革の靴だよ。」
合革の靴:
種別: 防具・靴
説明: 獣革とスライム革を合成し、強度を高めた靴。燃焼に若干弱いが、打撃耐性、耐久性に優れると共に、溶解に強い。
価格: 2000p
「燃焼への耐性が気になる所だな。例えば、小さな火種を踏んだだけでダメというのだと困るんだ。」
「なるほどね。修復代を払うなら試してみようかね。」
「わかった。」
店員のおばちゃんと店の外に出た。そして、おばちゃんは木くずに火を付けたらしい。しばらくすると、パチパチとした音が聞こえてきた。
まずは、そのパチパチに手を近づけてみる。正々堂々の効果があるので、熱を感じるのに時間がかかったが、徐々に熱が伝わってきた。
「あらら、、あんた炎耐性持ちかい?そんなに触って何ともないなんて、驚いたね。」
「あぁ、これは特殊な技能だ。とりあえず火の位置がわかったから、靴をあぶってみようか。」
というわけで、その炎に靴を近づけてみる。
「あぁ、もっと前だよ。その辺りさ。それで、靴に炎がかかってるね。」
おばちゃんの声に従い、靴を近づける。おばちゃんからの情報によって位置が補強されたので、靴に伝わる熱も、よくわかる。
少しして、靴を火から離した。
「見せてごらん。ふむふむ、今の炎で消耗が3%って所だね。ちなみに、普通の革の靴だと2%だね。」
確かに弱体はしているが、実感できるほど脆くはなさそうだ。
「これなら許容範囲だな。買わせてもらおう。」
「わかったよ。修復費も含めて2100pだね。」
3%程度の消費だと、修復費用に見合うとは言いずらい。が、自力で修復する術が無い以上、できる時にやるのが好ましい姿だろう。
なので、ここは大人しく修復してもらう。
「あと、そうだ。明日の夜取りに来るから、布性の臭いを弱めるマスクを10枚ほど作ってくれるか?使い捨てだからてきとうな布で良いぞ。」
「マスクかい?用途は何かな?」
「ゴブリン祭りが終わった後の解体やら洗い物用だな。けっこう臭うと思うから、それを和らげたい。」
「ふ~ん。わかったよ。作っておくから、明日の夜に取りにおいで。」
その後は、ギルドの食堂へ入る。
注文を待ちながら、今後の予定を考える。
今後、直近でやりたいことの一つは、転移ゲートの解放クエストをこなすことだ。これをこなすと、各マップの街や村へ簡単に移動できるようになる。
俺のプレイ目的は「ゲーム世界の旅行」なので、N1、E1、W1の先にも行ってみたい。そのために、途中の移動が大変という問題は解決するべきだろう。
転移ゲートの解放クエストをこなすためには、以下の条件クリアが必要だ。
- フィールドボスを1対以上倒していること。現時点でクリア済。
- 冒険者ランクが E 以上、且つ、 D ランクに上がるのに必要な貢献度を獲得していること。通常なら素材卸を繰り返していれば満たせるが、現在は満たしていないと思われる。原因は、今がゴブリン祭り中のため、素材の大半を武具屋に直接卸していること。
- 条件1., 2. を満たした状態で、第2~第3マップ内にランダム出現するダンジョンの5層以降へ侵入すること。そこで起こるイベントで入手できるアイテムが必要。
- 条件3. で入手できるイベントアイテムを、第3マップ以降の街にある錬金術店に持ち込む。ただし、錬金術店に入るためには、冒険者ランクを D ランク以上に昇格させる必要がある。
とりあえず、明日についてはゴブリン狩で最後の資金集めをしよう。それを、S3の装備やダンジョン攻略アイテムの軍資金に充てる。
その後は、S2のフィールドボスを倒し、S3の街へ入ることを目指そう。
そして、ギルド貢献度稼ぎだ。また薬草でも仕分けるか…
最後にダンジョンだ。レベル上げという観点ではS3のダンジョンに挑むべきだが、難しければS2のダンジョンにしよう。少なくとも、S3の街で買える装備やアイテムがあれば、S2のダンジョンは楽に攻略できるからだ。
そんな予定を考えていると…
「あ、ユーさん、こんばんわ。」
前方から女声がした。