07-06 E4 トマの塔1層、初めての宝箱

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本文

トマの塔 低層に出現するモンスターは以下の通りだ。

踊る人形: 魔生の荒野にいたモンスター。行き止まりに追い詰められれば狩れるかもしれないが、いずれにしても無問題。

ゴーレム: 出現率低め。多くの場合単体で出てくる、というより、サイズの問題で他のモンスターが通れない。

プチ妖精系: 妖精の狩場で遭遇したやつら。多彩な属性で、魔法を放ってくる。たまに突っ込んでくるので狩れる。

悪戯妖精系: 同じく妖精の狩場で出て来たヤツら。出現率はかなり低い。ゴーレムの図体が原因でつっかえて出て来られないんじゃないか?と言われるほど。

フラッシュラット: 雷属性のネズミ。ただし、名前の通り、メインはフラッシュによる視界阻害。それ以外は普通に噛みついてくる。

ライドマウス: 壁や天井を走れるネズミ。基本的に奇襲を仕掛けてくる。

ナビーの先導に従い歩いていくと、通路が広がったり狭まったりするような感覚を感じた。

把握している情報では、1層から順に以下の構造になっているらしい。

1層: 複雑な通路が入り組んだ迷路型

2層: 柱や横長の道などが敷かれた遺跡型

3層: 見えない足場を移動、間違えると2層に落ちる広場型

4層: 複雑な通路が入り組んだ迷路型

5層: 広い道、狭い道はあるが一本道が入り組んで存在する回廊型

6層: 所々に穴や見えない床が敷かれた広場型。特定の場所から5層に下りないと先へ進めない

7層: 最上層

なお、冒険者ギルドには3層、6層の抜け道は掲載されているので、ただ通るだけならナビーに聞くか、地図をメモ書きして持ち込めば簡単だったりする。加えて、まとめウィキに、マッパーが作成した100%地図が掲載されているので、そちらを使うプレイヤーが多いだろう。

そんなことを思い出しながら歩いていると、何かがぽふっとぶつかった。足音がしなかったし、何か下に落ちた感触もないので、魔法だろうか?

とりあえず近くには無いようなので前進していくと、今度は何かが触れた感触。掴んで強撃、触鑑定もしてみた。

プチライトフェアリー:

種別: モンスター・妖精

レベル: 18

HP: 100%

状態: 敵対、真理の枷+6

説明: 小妖精の一種で、光の力を祝している。敵対者を光の魔法で追い払おうとする。

「プチライトフェアリーを倒した。経験値を86獲得しました。」

あれ?一撃?特効からの… あ、真理の枷!光縛… だろうか?あっちからはずいぶん前に見つかっていたのか?通路だもんな。

とりあえず、無害だったのでそのまま… ん、足音?

そう感じた後、何かが足にぶつかった。あと、上からも落ちて来た。両方ともぼい~んってなったけど。

俺は、てきとうに一匹掴み上げ振討をたたき込んだ。足元に上からはネズミで間違いない。触鑑定もそういっていた。

フラッシュラット:

種別: モンスター・獣

レベル: 19

HP: 100%

状態: 敵対、真理の枷+1

説明: 中型のネズミ種に当たるモンスター。放電による閃光を利用して、賢く狩や危険からの回避を行なう。なお、魔法による光であるらしく、触れてもしびれるようなことは無い。

その後、また何かがぶつかってきたが、フラッシュラットではない、ライドの方か?掴んだら当たり!

ライドマウス:

種別: モンスター・獣

レベル: 18

HP: 100%

状態: 敵対、真理の枷+2

説明: 小型のネズミ種に当たるモンスター。特殊な足の構造により、壁や天井を走ることができる。

小さいので爆拳と行きたいのだが、魔弾鋼のナックルだと威力減退が厳しい。とりあえず掴んでいるので掴撃で地面にたたきつけておく。

ネズミの処理は、前のナックルの方が良さそうだな。こいつらは2層までしか出ないはずだから、そこまでは元に戻しておくべきか…

その後、飛び掛かられては攻撃、を繰り返して問題無く撃破。なんだか、バチバチしている音は聞こえたが、悪いな。俺に視界阻害系の攻撃は意味が無いんだ。

「フラッシュラットと、ライドマウスたちを倒した。経験値を272獲得しました。」

いつの間にかライドマウスが増えていた… いや、最初からいたのか?わからんが、どっちでも良いか。

さらに進んでいくと、大きな足音がした。たぶんゴーレムだが、荒野で聞いた音とは違う。あっちは荒野で地面、こっちは通路で床だからだろうか?

とりあえず近づいてくるので構えていると、何かが俺にぶつかった。ネズミよりは大きいか?掴んで投落だ!

「踊る人形を倒した。経験値を180獲得しました。」

たぶん、後ろのゴーレムに押し出されて、こっちに突っ込んできちゃったのだろう。通路だから逃げ場無いもんな。触鑑定した時の状態は「敵対」のままだったし。

そしてゴーレムの足音も到着。位置はわかっているので近づきつつ、魔弾鋼の連撃でもくらえ!と打ち込んだら、鉄板を打つ激しい音が5つ… で倒した。ストロングハードタートルの悲劇の再現だったか…

「ゴーレムを倒した。経験値を400獲得しました。」

やはりゴーレムの経験値は美味しい。相性が良いというのは良いな。それはそうと、武器は元に戻しておこうか。

その後も、同様にプチ妖精やネズミの処理が続いた。石縛や弦縛のような物理的な物が出てくることもあったが、不意打ちで使われたため抵抗が弱く、簡単に振り払うことができた。

「ユー様、宝箱を発見しました。こっちです。」

通路を2つ、行き止まり1つを歩いて4つめの道を進んでいくと、ナビーが宝箱を発見した。ついに俺もダンジョン産宝箱のデビューか。

とはいえ、ランダムであるが故に、トラップやミミックなこともある。ダンジョンの1層から、そんなおかしなものが出るはずが… なんて甘いのである。

だいたい、ダンジョンのチュートリアルは第3マップまでに済ませておけという話だし、そっちには小部屋などに無害な宝箱もある。俺は一度も出会ったこと無いけどな。

とりあえず、どうにもならないので杖を使いながらナビーの先導に従い接近。宝箱に杖で触れたが、木の感触であること以外には反応は無かった。とりあえず近づいただけで襲われる系ではないようだ。

では、宝箱に触鑑定をしてみよう。その結果は…

引き込みの罠:

種別: トラップ

説明: 宝箱状に偽装された罠。開封した者をモンスターの眠る空間に引き込む。モンスターを倒すまで脱出することはかなわない。なお、中にはプチアースフェアリー レベル22が眠っている。

アレ?中身バレしているぞ?トラップ書いてある。どゆこと?

あ、真理か!うん、納得。しかも、眠っているモンスターまでわかるって、とんでもないな。

とりあえず、中身がプチアースフェアリーなら、戦闘は問題無いだろう。一度体験したいと思っていたので、開けてみようか。

俺は宝箱を開けた。すると、地面が抜けるような感覚がした。

「引き込みの罠に移動しました。」

どうやら移動したらしい。で、モンスターは?

あ、石が体に?石縛か。ならてきとうに崩しておこう。

そうやってしばらく、いつも通りに魔法をぽふぽふして、最終的に突っ込んできたプチアースフェアリーをボッコボコにして倒した。

「プチアースフェアリーを倒した。経験値を176獲得しました。」

「トマの塔 1層に入りました。」

戦闘が終わったら、戻ってきたようだ。宝箱の位置に杖を振ってみるが、それも無くなっている。

「ナビー、宝箱はあるか?」

「いいえ。なくなっています。」

まとめウィキで知っていたが、宝箱も消えているようだ。完全にトラップである。

そういえば、引き込まれた空間について、歩き回って確認するのを忘れていた。ただ、プチアースフェアリー相手だとやりずらいか。何か、もっと安全なのが出たら試すとしよう。旅をすれば、わりと出会うらしいからな。

一応、まとめウィキの情報によると、モンスターの大きさに合わせて調整されるが、最小でも半径15メートルくらいの空間であるらしい。また空も地中も含め、周囲は壁や結界で囲まれているため逃げ場はなし。それ以外の条件は、出現したエリアの特性を引き継ぐとのことだ。

その後3時間ほど、俺は1層を歩き回り、モンスター狩に勤しんだ。宝箱とは出会えなかったが、2層への階段は見つけた。ちゃんと登る階段であることは杖で確認したぞ。

そこで時間がお昼になったので、入り口へ戻り脱出した。そして、俺はアステリアさんの錬金術店へ向かった。

「いらっしゃい。って、おや?ずいぶん早かったね。」

「ちょっと聞きたいことがあってな。ゴーレムの強化用メモリーは、ここで扱っているのか?」

「あぁ、それね。ギルドで買えるよ。残念ながら、プレイヤーが店売りしちゃいけないみたいでね。」

「なるほどな。助かった。」

「とはいえ、ベースが1増えるメモリーしか売ってないみたいだけどね。」

「そうか。ちょっと物足りないが、仕方ないな。」

目的のメモリーは、まさかのギルド販売だった。なら、薬草の仕分けや浄化依頼のついでに購入してしまおう。

ということで、ギルドへ直行。浄化と薬草の仕分け依頼をこなし、そして目的のメモリー5枚を手に入れた。

その後は、再び塔へ突入。また1層での狩に勤しみ、レベル22まで上がった。なお、宝箱には出会わなかった。宝箱のポップが変わるのは日が変わる時だからな。

なお、購入したメモリーだが、敏捷を3枚、筋力と器用を1枚とした。