10-01 今後の予定、そろそろ第5マップを目指したい

改定:

本文

「ナビー。冒険者ギルドへ向かう。先導してくれ。」

「了解しました。冒険者ギルドはこっちです。」

村や街に入って最初にするべきことは決まっている。冒険者ギルドの図書質に入り、ナビーの地図をアップデートすることだ。

「主人。旅人が多い。トマと似ているが、活気が違う。」

「それは、寒いからだろうな。この感じだと、露店も少ないか。」

まとめウィキ情報によると、この村は、露店が少ないらしい。ただし、寒さ故に露出していないだけで、建物としての店があったり、ギルド内に出店エリアがあったりするそうだ。

その影響か、「村」と名が付いているわりには、建物が多いらしい。実際、歩いていても、左右に背の高い壁特有の圧迫感を感じることが多いのだ。

「冒険者ギルドに到着しました。入口は閉じています。こっちです。」

入口から歩き始めて10分ほどでギルドに到着した。けっこう距離が離れている印象だったので、ダンジョンの近くにあるのかもしれない。

そのまま近づくと、杖が金属にぶつかるような音を立てた。その後、手で触ってみると、取っ手を発見。押してダメだったので引いたら開いた。

ただ、扉を開けても、人のいるような気配を感じなかった。いや、奥の方からガヤガヤ聞こえる。これは?

「扉はこっちです。」

どうやら、二重扉だったようだ。寒い地域で、建物内の熱を逃げにくくするための仕組みとしてポピュラーということは聞いていたが、その乗りだろうか?

とりあえず、扉はこっちと言われているので近づいていく。すると、杖が木にぶつかった。同じように取っ手があり、引くと、賑やかな空間に出た。

「ホムクの冒険者ギルドに入りました。受付は開いています。こっちです。」

冒険者ギルドの空間は広かった。ノンノリアよりも一回りは広いと思う。きっと、中に露店エリアがある影響だろう。

それと、中に入ってから気づいたことだが、中は過ごしやすい暖かさだった。まるで空調が効いているようだ。あと、床は木製だった。

「いらっしゃいませ。重魔連れの冒険者でしょうか?」

ナビーの先導に従い受付に向かった結果、前にいたのは女性のようだった。わりと普通に対応されたのは、ブレイオが後ろにいたからだろうか?

まぁ、普通に対応してくれるなら問題ない。冒険者証を出しつつ用件を伝えよう。

「そうだ。これ冒険者証な。素材の買取と、それから図書室を利用したいんだが、良いか?」

「はい。どちらも問題ありませんので、直接向かって下さい。案内は必要でしょうか?」

「いや、たぶん案内なしで大丈夫だ。」

問題無いということだったので、まずは図書室へ向かうことにしよう。

「あ、ところで、武僧のようですが、浄化は可能ですか?」

「できるぞ。もしかして、呪われたアイテムの浄化待ちの人でもいるのか?」

「基本的には常駐している者が浄化を担当しているはずです。ただ、呪われたアイテムが出土しやすいため、朝や夕方には集中する傾向があります。呪われたアイテムの浄化は常時依頼にもしていますので、もし、関心があるようなら受けてもらえると助かります。」

さすがに、トマの時のような、人材不足という状態では無いようだ。ただ、受付嬢が言う通り、この村にある固定ダンジョンは呪われたアイテムが出土しやすいのは事実だ。悪魔系モンスターが出るし、素材も闇や氷に寄っているので、それなりに納得感もある。

各ギルドで一定の貢献度を得ておきたいこちらとしては、都合の良い内容だ。いつもの仕分けと合わせて考えておこう。

その後、俺たちは図書質へ移動した。図書質は、奥の方にある個室になっており、ナビーがちゃんと連れていってくれた。

そして、ブレイオにはてきとうに読書をさせつつ、今後の予定を考えるとしよう。

実の所、こうしてN4までやってきたのだが、次の行先は、 E5「ヒマラン大草原」への進行を考えている。理由は、以下の3つだ。

  1. ヒマラン大草原のモンスターを処理する手段が整ったこと。
  2. E5 の街で、二次職を解放できること。
  3. 冒険者ランクを C に上げられること。

ヒマラン大草原には、厄介な植物系モンスターが出現する。遠くから弦を巻き付けて来たり、茎を切断しないと簡単に再生したりするのだ。しかも、それが複数方向から群れてくる。

だが、ここに来る過程で、技能「薬草学」と、武器「シザーグローブ+1」が手に入った。これらがあれば、植物モンスターでも安定して戦えるのではないかと思う。

次に二次職。先日までに出会った上位勢のメンバーは、皆何かしら就いていたものだ。

俺が現在付いている職業は「武僧」だ。これにより、体術や身体強化、回復、浄化などの技能は育ちやすく、そして強化もされている。ただし、個々の補正は、特化職である拳士や僧侶に劣っているし、それ以外の適性技能、例えば攻撃魔法の類は補正が弱いのだ。

そんな課題を解決する手段の一つが「二次職」だ。ここで新たに選択した職業の補正を得ることが可能になるのである。しかも、「二次職」に「一次職」と同じものを指定できるため、単純に補正を増幅させることも可能だったりする。

現在、俺が考えている二次職の候補は以下の4つだ。

  1. 武僧: 一次職と同じ。単純強化。
  2. 魔拳士: 魔法使いと拳士の複合職。属性魔法と体術を強化。
  3. 気術師: 気を使った能力の専門職。身体強化と回復を伸ばし、持久力を高める。
  4. 召喚士: 召喚生物を操る職業。主にブレイオの能力を伸ばす。召喚モンスターの復活手段あり。

最有力候補は「魔拳士」だ。レベル70超の雷霊鬼戦でも生きていたのだから、防御性能は十分なのだと思う。むしろ、今後は攻撃力が必要になるだろう。

ただ、リスクヘッジという意味では「召喚士」が最有力でもある。対遠距離の手段がブレイオに依存しているので、そのブレイオがやられたら詰んでしまうからだ。

そんな二次職に就くと、新たな技能が生えることもある。当然、レベル1からのスタートなので、育てる機会が必要だ。そこで、北や南のダンジョン、それと、西のマップを使おう、という考えになるのだ。

最後に冒険者ランクだ。忘れがちなことだが、ゲームを快適にプレイするには、ランクを上げることは有効なのだ。なぜなら、受けられる依頼の幅が広がったり、店で買えるアイテムが広がったりするからだ。

そして、冒険者ランクを C に上げるためには、以下の条件を達成する必要がある。

  1. 第4マップ以降のフィールドボスを討伐していること。
  2. レベル30以上であること。
  3. 冒険者ギルド支部で、3件以上の依頼をこなしていること。且つ、条件を満たした支部が6箇所以上あること。
  4. 素材を合計500個以上納品していること。且つ、その内200個以上がモンスター素材であること。
  5. 「適性」及び「技術」枠のそれぞれの技能に、1つ以上の中級技能、または、レベル20を超える技能があること。
  6. 一定以上のギルド貢献度があること。

現在、俺が未達成なのは、 2. の「レベル30以上」だけだと思う。ヒマラン大草原なら、ただ徘徊して狩るだけで、 レベル33 まで上げることが可能だ。

「ブレイオ。読書の所悪いが、次の行先は、トマの東の大草原にしようと考えているんだ。どう思う?」

「草原?この前、入口で魔法を試した所か?」

「そうだ。あの草原の中心地に街があるんだ。そこを目指したいと考えている。」

「草原は良い。が、この村のダンジョンには、行かぬのか?」

「いずれは行くぞ。ただ、その前に、草原の先にある街で、やりたいことがあるんだ。」

「草原のモンスター、植物や動物だった。入口から気配を感じたのみだが、強そうだ。」

「そうだな。俺たちと同格くらいのモンスターが群れてくる。特に植物は厄介だ。まぁ、挑んでみて、難しいなら、戻ってきてこっちのダンジョンを抜けよう。」

「心得た。精進する。」

「おぅ。ただ、今日明日くらいは、この村で観光や依頼をこなすぞ。ダンジョンも、この先の雪原も行くから、掘り出し物探しだ。」

ということで、今後の活動プランをまとめた。

  1. ホムク観光 (掘り出し物探し)
  2. ギルドでの依頼をいくつかこなして、貢献度稼ぎ
  3. E5「ヒマラン大草原」でレベル上げ。目標レベル30。
  4. 草原を抜けて、「草原の守都ヒマラン」へ
  5. Cランクへ昇格、そして、二次職を解放
  6. ヒマラン観光
  7. N4「ホムクの試練洞窟」攻略
  8. E5「ヒマラン大草原」攻略

うん。転移を駆使できることもあるが、2箇所同時攻略みたいで贅沢だ。だが、いずれやることには違いないのだから、のんびりやって行くとしよう。